ごあいさつ

 公益財団法人 精神・神経科学振興財団は諸般の事情により平成30年4月1日より公益財団法人 神経研究所 精神神経科学センターと名称を変更いたしました。今後は公益財団法人 神経研究所の一事業所として従来通りの事業を行ってまいります。
 神経研究所は我が国の精神医学の泰斗、内村祐之先生が創設されたもので70年以上の歴史を持つ伝統ある施設です。晴和病院、睡眠呼吸障害クリニックという臨床部門及び精神薬理・睡眠学・発達障害の研究部門を有し、平成23年に公益財団法人の認定を受けています。うつ病を始めとして、発達障害や睡眠障害等の診断・治療・研究を行い時代の要請に応えています。このような日本で有数な先端的医療機関と協力することにより、公益財団法人 精神・神経科学振興財団がこれまで行ってきた普及啓発活動をさらに充実・発展させることができると期待しています。

 精神神経科学センターの目的は前身の公益財団法人 精神・神経科学振興財団と同様、精神疾患、神経疾患、筋疾患、精神・神経領域の発達障害及び精神保健に関する調査研究を助長奨励するとともにこれらの疾患の診断及び治療技術の開発・普及に関する各種事業を推進することによって精神・神経科学の振興を図り、もって国民の健康と福祉の向上に寄与することであります。

 この目的のために基礎的・臨床的調査研究、研究集会、医療従事者対象の各種研修事業、広報活動等の事業を行ってまいります。精神・神経・筋・発達障害・精神保健の5分野で研究助成を引き続き行うことに加え、特に力を入れるのは、栄養・健康と並んで国民の心身の健康を守るために不可欠な要素である睡眠の正しい知識の普及です。この活動を担うのは公益財団法人 神経研究所に設置された睡眠健康推進機構です。
 これまで行ってきました睡眠の日・市民公開講座、全国市町村への睡眠の講師派遣、小中学校を対象とした学校訪問型睡眠授業などに加え、今年度から企業向けの睡眠講座も開催します。また、認知症を伴うパーキンソン病等の神経変性疾患患者への医療・福祉的サポートも重点課題です。地域でのネットワークつくりもいっそう進展させます。
 新たに生まれ変った精神神経科学センターをよろしくご支援・ご鞭撻くださいますようお願い申し上げます。

公益財団法人神経研究所 精神神経科学センター長 髙橋 清久

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